プリキュアシリーズ19作目『デリシャスパーティ♡プリキュア』完走しました。
食事をテーマに食べることと料理することを軸に人との関わりを描いた作品だったと思います。
おばあちゃんの言葉を元に自分のあり方を決めていた和実ゆいが最後は自分自身の言葉を見つけ、それがラスボスを救うきっかけになるのは1年間の積み重ねを感じて感慨深い気持ちになりました。
同じニチアサの『仮面ライダーカブト』の主人公、天道総司が1年チラついたのは今じゃいい思い出です。
最終回放送後の『ありがとう!シェアリンパーティ』での菱川花菜さんのマジ泣きにはこっちも思わずウルっときちゃって作品をちゃんと愛していたんだなって思わせてくれました。
各キャラの1年間の成長劇としても、
主人公キュアプレシャスの和実ゆいはおばあちゃんの言葉から自分の言葉を見つけたことが一番大きな成長。
キュアスパイシーこと芙羽ここねは一人が好きだった境遇からプリキュア仲間以外にも友達を作れるようになったことで作中一番成長しているキャラに。
キュアヤムヤムこと華満らんは自分の好きを将来の可能性まで昇華できたのが成長に。
光堕ちキュア、キュアフィナーレの菓彩あまねは操られていた過去から贖罪、そこから人を許せる強さを持ちパフェのような人間へと近づいたこと。
今作もそれぞれのキャラの成長がちゃんと描かれてよかったです。
ただ自分の中じゃ100点満点中80点くらいの作品だったなと思います。もっと上を狙えるポテンシャルがあっただけにプリキュアシリーズとしてはちょっと辛口評価です。
理由としては以下の二つですね。
まず1つ目は話数短縮のアクシデント。
不正アクセスのせいで5話削られれるというアクシデントも起きてしまいましたがそれでもまず1年間走り切ったことに拍手したいです。
ですが、敵幹部のスピリットルーは話数削減の影響をもろに受けておりあまり掘り下げもされないまま実質自我を奪われて、ほぼ最後まで扱いが変わらなかった弊害を受けてしまったなと思います。
おまけにミニスピリットルーという無から生えた新キャラ(?)が唐突に登場して、説明しなくてもいいことはばっさりカットされたことに関してはそのうち公式本からどういうことなのか説明は欲しいですね。
2つ目はプリキュアであることの必要性。
タキシード仮面枠としてブラックペッパーやクックファイターといった非プリキュアの戦闘要員が出てきて、終盤では力を取り戻したローズマリー(マリちゃん)や品田拓海の父親、品田門平(シナモン)などの大人まで戦闘に出張ってくるなどプリキュア以外にも戦うことが強調された作品だったなと思います。
それは時代の変化として別にいいのですが、問題はプリキュアであることの存在理由が不明瞭になっていたことですね。
プラペ登場あたりからは特に顕著ですが、プリキュアと非プリキュアの違いが玩具販促があるかどうかでしかなかったのはちょっと残念だったなと思います。
それは当然なんですが、作中でちゃんと意味のあるものだと描いてくれないとプリキュアである意味が薄れてしまうのは良くないなと考えます。
仮面ライダーが「敵と同じ力を持つもの」、スーパー戦隊が「極彩色の戦士が集結してロボを駆るもの」という今では定義がハッキリしている中でプリキュアも20周年を前に、プリキュアとしての定義をハッキリさせなければならない時が来たんじゃないかと思います。
次回作の『ひろがるスカイ!プリキュア』ではその辺がハッキリすることを個人的に望んでいます。
まあ多少の不満はあれどデパプリも最後まで楽しく見ることができたと思います。
まだ感謝祭に、ひろプリでの客演も期待されている状況なので正直デパプリロスはまだ感じてません。
これからも会えることを信じて。
デパプリ、1年間ありがとう。またね。