剣勇伝説YAIBA 総括

 青山剛昌先生の描いた『コナン』の前になる今作、その最初のアニメ化である。

 中盤で伝説の玉を集めるという構成やライバルキャラの鬼丸がCV堀川りょう氏などドラゴンボールを意識した要素が目立ちながらも、雷神剣や龍神剣など伝説の剣を通じた特訓や剣戟などで独自の魅力を展開していった作品だった。

 

 旧アニメは大まかに3部構造になっており、第1部は最初雷神剣を使いこなせなかった鉄 刃(以降ヤイバと呼称)が回を重ねるにつれ特訓を経て新技を編み出し雷神剣を制御していく過程が感慨深かった。

 第2部は日本全国に存在する龍神の玉を手に入れるため日本各地を転々と旅をするというもの。

 次々と伝説の玉を手に入れていき技のバリエーションが増えていくヤイバは面白かった。

 『コナン』の県警はこの辺りから受け継がれてそうだなと思った。

 中でも鬼丸軍の巨大城ロボットを相手に東大寺の大仏が動き出しヤイバも巨大化して巨大特撮の如くバトルする回はインパクト抜群で面白かった。

 第3部はかぐや編。ここまでは敵キャラも気の抜けたやつが多かったがここからは遊びのない月星人が相手になるので作風もシリアス寄りになっていくのが印象的だった。

 第2部でさやかの自宅に龍神の玉の地図があったのは第3部でさやかの一族が龍の巫女の末裔だったからという伏線が回収されたのは素直に驚いた。

 こういう伏線の貼り方は後の『コナン』にも受け継がれていると思う。

 

 ヤイバの口癖が「バーロー」なのは笑ってしまった。(そこ一緒なの!?というかそのままなんだな。)

 

 

 

 再アニメ化は実に楽しみ。

 今の放送スケジュール的には1クールごとに区切られるので旧アニメは大体17話で1部構成、なので1クール=1部構成だと予想して毎クール4〜5話分は削られるのではと予想する。

 

 他にも今の時代だとそのままやると色々と問題になりそうな要素や描写もあるのでその辺もどうするか期待。現代向けにリニューアルするのか原作を尊重してそのままやるのか。スタッフ陣の手腕が試されそうだ。 

 

 出来ればキャストは旧アニメと同じメンツを揃えてほしいところだが何人か鬼籍に入られてる方もおり、今の『コナン』で鬼丸役を津田健次郎氏に変わっているので今のところどうなるか分からないのが現状だ。

 でも正直旧アニメのキャストがぴったりハマっていると思うのでここから変えられたら違和感しかない気もする。

 特に高山みなみさんは続投してほしい。高山みなみさん以外のヤイバが想像できない。

 まあどのみち再アニメ化したら見るので楽しみではある。

 

 『剣勇伝説YAIBA』、面白かったです。