黒鉄ツカサの総括

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仮面ライダーアギト【追憶】

 平成仮面ライダーシリーズ2作目『仮面ライダーアギト』全話改めて完走しました。

 あの白倉伸一郎がプロデューサーを務め、あの井上敏樹がほぼ全話を執筆し、あの田崎竜太がパイロット監督を担当した、俗に言う白井田トリオによる最初の作品である。

 『仮面ライダークウガ』の続編的な匂わせをしつつも実は繋がってないのを皮切りに、榎田さんっぽいキャラが序盤で死に、警察上層部はどうにも頼りにならなかったりと『クウガ』とは別物にするという意識は最初から感じられた。

 

 

 その後のスタンダードとなったサブライダーの概念を恒例化させた作品でもありメカニカルな警察ライダーのG3と、生物チックな孤高のライダーであるギルスの登場によって、ライダー1人では起こし得なかった物語の化学変化を披露して見せた作品でもあった。

 

 前作は模範的な主人公像の強い存在だった五代雄介とは対照的に、津上翔一は俗っぽいキャラに仕上がっていたのも特徴的。

 美人にはデレデレしたり寒い親父ギャグ言ったり舐めた奴には煽ったりと、模範的な人間造詣になっていたこれまでの仮面ライダー主人公と比べると明らかに人間味が強く強調されるようになっていた。

 この辺りは次回作以降の主人公にも受け継がれているので何気にブレイクスルーな要素だったことが分かる。

 

 挿入歌を毎回のように流すというのも初だ。

 前期は『BELIEVE YOURSELF』、後期は『DEEP BREATH』が披露されており、どちらも必殺技を繰り出す場面で流れていたのが印象的。

 中でも最終回で再び『BELIEVE YOURSELF』が流れるのは盛り上がり所として抑えられておりツボを突く仕掛けであったと思うよ。(昭和ライダーの頃から挿入歌はあったがエンディング主題歌の代わりとして毎回固定で流されるものでは無かったのでここでは割愛する)

 

 

北條透という男

 印象的な回はいくつもあるが1つ抜粋するなら19話を挙げる。

 これまで散々G3ユニットに嫌味を言ってきた北條さんのメイン回である。

  G3ユニットを丸々乗っ取る事も出来た筈なのに、アンノウンに見せかけて殺された被害者のトリックを暴き、良き先輩でもあった司龍二を自首させるという活躍は正直言って見直したよ。

 この回を見て北條透という男は「嫌な奴」であって「悪い奴」ではないということを証明しているのが上手い描き方だと思ってる。

 「嫌な奴」と「悪い奴」は似ているようで全然違う。「嫌な奴」には「良い人間」であることが内包されているが、「悪い奴」にはそれがないのだ。

 もし北條透が「悪い奴」であったなら司龍二の犯行を見て見ぬふりをしてG3ユニットを私物化していたことだろう。

 だが、彼はそれをしなかった。それこそが北條透が「嫌な奴」であって「悪い奴」ではないという何よりの証明になるのだ。

 石田監督による演出も加わり終盤の北條パートではほぼBGMが流れず『BELIEVE YOURSELF』も戦闘シーン以外では一時停止されるなど徹底ぶり。

 この回は井上敏樹の書いたホンの中でも上位に入る回だと思っているよ。

 

 北條透は『アギト』のメインテーマではないものの、『アギト』を語る上で欠かせない登場人物だと思っている。

 嫌みったらしく周囲を巻き込み自分のことを1番に考えるその姿は、等身大のリアリティある人間をよく描けていたのではないだろうか。

 

 

G3-X誕生編

 22話〜25話に連なる2号ライダーの新しい姿G3-Xの誕生を描いたエピソード群である。

 G3自体「メカクウガ」の意味合いが強く「未確認生命体」なら倒せただろうが、「アンノウン」相手では最初はボロ負けするレベルの強さという塩梅である。

 改修を経る度に強くはなったが、イマイチ勝率が伸びず作品前半は渋い活躍に終わっていた。(唯一の白星が4話しかないのがその証拠)

 暴れ狂うギルスに中破させられたことが警察上層部への決定打になったのか、そのまま新しいシステムのコンペに入ることになる。

 

 対抗馬のV1システムは悪くはなかったものの決定打となる魅力と実力がなかったからか中破させられた後そのままお流れになっていた。(デザインは好きなんだけどねえ)

 そして小沢澄子の考えたG3-Xの登場である。

 これはG3の性能をはるかに向上させただけでなく、理想的な動きを装着者に促すAIが搭載されている。

 だがこのAIはシステムとしては完璧だが、人間が使うにはあまりに窮屈な代物である。

 実際初期の段階で氷川誠では体がボロボロになるくらいで、唯一使いこなせたのは津上翔一1人というのが結果を物語っている。

 そこから尾室の説得、高村教授の作った制御チップの存在、何より氷川自身の尽力により、小沢さんの心境に変化が現れたことで、G3-Xはようやく「ただの人間」に使いこなせる範疇に収まるダウングレードに成功するのである。(これは後に『響鬼』の装甲声刃で形を変えて展開されている)

 25話での本当の意味での初陣が感慨深かったのを覚えているよ。

 個人的にこの22話〜25話の一連のエピソードが『アギト』作中で1番好きかもしれない。

 

 そしてそこからの快進撃もよかった。

 23話の初陣を皮切りに最終回までの間8体の撃破(単独・合体含め)に成功しており、G3の頃とは比べものにならない撃破数と言えよう。

 中でも最終回の地のエル(&風のエル)戦は特に印象的。

 2対1のハンデにも関わらずシャイニングカリバーさえも切り落とす敬虔のカンダをGK-06ユニコーンで真っ向から受け止め、恐れ慄き問いかける地のエルに「ただの...人間だ!」と啖呵切る姿はこれまでの氷川誠とGユニットの活動を見てきたからこそ感慨深くなるシーンでよかったよ。

  『アギト』のやりたかったことの1つとして、ただの人間がアギトと同格にエルロードに渡り合えるようになるまでの話だと考えれば、人間自身の知恵と勇気を結集すれば神と同じ領域に到達できるという「人間讃歌」の物語だったと言えよう。

 

 

ただの人間で無くなった者の悲哀

 氷川誠とは対照的にただの人間で無くなったことで人生が一変した者、それが葦原涼である。

 ギルスへと覚醒したのを皮切りに、夢であった水泳選手の道は絶たれ、恩師には見放され、元カノとは縁を切られ、境遇の似た仲間だと思った者からは殺されかけ、親しくなった女性は目の前で自害させられてしまうなど苦難の人生を歩むことになった。

 涼がこれほどの人生を送ることになったのは、『アギト』のテーマの1つとして「ただの人間でなくなった者=改造人間の悲哀」を描いていたと考えている。

 『仮面ライダー』が『スパイダーマン』から着想を得ている部分は多い。

 例えば、「大いなる力には大いなる責任が伴う」という文言であったり、敵になってしまった友人(ライミ版のハリー・オズボーン)や恋人の死(『アメイジング・スパイダーマン2』のグウェン・ステイシー)といった苦難の連続の描写が挙げられる。

 『仮面ライダー』では初代から悪の組織によって不同意な手術を受けて改造人間となってしまった悲哀が描かれていた。

 力加減が分からず、蛇口を捻り潰してしまったり、握手した子供を痛がらせてしまったりと、実生活でも人間として生きづらさが強調されていた。

 当然悪の存在と戦う力を持っているが故に普通の人生を送れなくなったしまった側面は大きい。

 望んで得た訳ではない力で人生が変えられてしまった、そんなただの人間で無くなった者の悲哀もまたヒーローの宿命であり、見る上での醍醐味だと言えよう。

 

 そんな涼と対照的に描かれていたのが木野薫であると考えている。

 涼が「力を持ってしまったことで人生が変わった」なら木野は「人生を変えるために力を得ることが出来た」とは捉えることが出来るのではないだろうか。

 木野は弟を雪山の遭難事故で喪っている。

 その境遇から人を救うことこそが自分の生きる意味だというある種のメサイアコンプレックスに陥っており、そのための手段として闇医者を行ってきた男である。

 アギトへの覚醒も43話の真相開示こそ悲劇的に見せられたものの、そのことを自分で嘆くといった姿勢は見られなかったと思う。

 「アギトは俺1人でいい」というセリフからも分かる通り力の所有者は自分だけであるべきという考えが出ている。

 そんな木野に転機が訪れたのが44〜46話であろう。

 以前から兆候はあったものの、アギトの力を失ったことで自分を客観的に見れるようになったのか、翔一の緊急手術をしたり、生身の人間を身を挺して庇ったりするなど変化が見られるようになった。

 そして46話のラスト、生身の時に負ったダメージが元で力尽きる木野。雅人を救う夢を見ながら死んでいくのが木野にとっては最高の救いになるというのが良い。

 使命に駆られ、自分のために力を使い最後は死んでいく、要点だけを見ると木野は涼とは対照的なキャラであったと言えるだろう。

 

 

仮面ライダーの概念の再構成

 そして最後に紹介するのが主人公の津上翔一である。

 彼は26話-27話・42話〜最終回以外は記憶喪失になっている。

 そのことで従来人間が持っている世俗のしがらみや悩みから離れ、仙人のような境地や戦い方をしていた。(振る舞いは俗そのものだが)

 これは私の解釈だが、彼は記憶を無くしたことで人類の平和と自由を守り奉仕する「仮面ライダー」という存在に成立したのではないだろうか。

 実際記憶喪失中の彼は導かれるままに、アンノウンに襲われる人々を守る存在として描かれていた。

 記憶を取り戻してからはアンノウンとは何者か問い詰めたり、姉の死の真相を知りたがったり、真魚の心無い言葉に傷ついたりと人間らしい一面が強調されていたくらいだ。

 白倉Pと井上敏樹氏がどこまで意図的に描いていたかは定かではないが、「仮面ライダーの概念を再構成」した存在として津上翔一=仮面ライダーアギトは成立していたと思う。

 記憶こそが人を形作るという考え方は後の白倉プロデュース作の『仮面ライダー電王』に受け継がれている。

 桜井侑斗の記憶に関する一連のエピソードはある意味津上翔一が由来していると言っても過言ではないのではないだろうか。

 意識して描いていたかは微妙なところだが、似通った点があるところは間違いなく共通点であると思っている。

 

 話を戻すが、記憶を失っている間の仙人のような超越的なキャラ性と、記憶を取り戻した後の人間らしく悩み苦しむ人間臭さの両面を併せ持つ津上翔一こそがその後の白倉Pライダーの骨組みになったと考えている。

 白倉ライダーの登場人物はどれも魅力的だが、その中でも津上翔一は、突き抜けた魅力があると考えており、なんだかんだ1番好きなキャラだと言えるよ。

 

 

 

 これにて『仮面ライダーアギト』の振り返りになります。

 抜き身のナイフと評された頃の白倉Pが、『クウガ』で得られた新たな仮面ライダー像を自分流に染め上げて後の「平成ライダー」像を築いた作品であった。

 サブライダーの導入や定番の挿入歌など、今となってはお馴染みの要素を導入したことによる、その後に与えた影響は大きい。

 相対的に『アギト』独自の特徴が薄くなるくらいに「平成ライダー」そのものが充実したことはシリーズ化という意味においてはむしろプラスになったと言えるのでないだろうか。

 25周年企画や『超能力戦争』の公開を皮切りに『アギト』が改めてポジティブに評価されるようになったのは素直によかった事だと思う。

 『仮面ライダーアギト』はこれからも大好きな作品です。

 

 

前作『クウガ』の追憶はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/05/04/200550

 

『超能力戦争』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/04/30/122152

アニメ ケロロ軍曹 7thシーズン【総括】

 ここまで長らく追ってきたアニメ『ケロロ軍曹』シリーズ、その最後の『7期』を全話完走しました。

 『新劇場版』のあまりの酷さに、こんな形で渡辺久美子らキャストとお別れは我慢ならないことから始まった「ケロロ軍曹」一気見マラソン。

 ここまで長いようで短かった...!全358話、期間にして約3ヶ月!

 見始める頃は途方もない戦いの始まりとさえ思っていたが、見終わる頃にはあっという間にさえ感じたよ。

 

 

 さて、最後のトピック紹介のコーナーだ。

 今期のトピックは以下の2つになる。

  1. 放送枠の15分化、Bパート深夜放送化
  2. 最後の通年放送

 

 では順番に語っていこう。

 まずは1番目「放送枠の15分化、 Bパート深夜放送化」だ。

 表題の通り、放送枠が15分に短縮され、Bパートは『ケロロ軍曹乙』として深夜放送される形になった。

 「15分×2」という形になったことで放送内容も大きく制限されることになった。

 前期までよくあった30分枠フルに使った「前後編」という形が今回から取れなくなったのが1番影響が大きいだろう。

 「前後編」はこれまでいくつもの名エピソードを生み出しており、『6期』は304話、307話、『5期』は226話、252話などが思い浮かぶ。

 『7期』も面白くなかった訳ではないが、前後編が分岐される都合上、深く掘り下げられるエピソードが出来なくなった影響は大きい。

 特に322話や351話、356話はホントは前後編通してやりたかったエピソードであろうし、最終回の358話は丸々放送されていたあたり本当は分割放送なんて現場側はやりたくなかったのが伝わってくる。

 30分放送だった『7期』はどんなふうになっていたか気になるものだ。

 

 次に2つ目「最後の通年放送」だ。

 2004年から放送していた「ケロロ軍曹」は今期をもって最後の放送となった。

 放送枠が事実上の15分枠になったり、「超劇場版」シリーズの興収が『3』以降年々下がっていたのがその証拠となるだろう。

 この時点で「ケロロ軍曹」人気に翳りが見えていたのが分かる。

 でなければ、前年まで通常通り30分枠で放送してたのに、わざわざこんな形では放送されないからだ。

 ただ、新規コンテンツが7年連続で放送できたのもシンプルにすごいので、ここで放送が終わった結果だけを見るより、7年連続放送や5年連続映画公開という実績を見るべきだと私は思う。

 子供向けコンテンツはよほどのキラーコンテンツ(『ポケモン』など)でない限り流行り廃りが出るのは仕方ないと考えている。

 実際『ケロロ』の数年後に『妖怪ウォッチ』が始まったものの、今ではゲームのリメイクが発表されるに留まっているのが分かりやすい例えだろうか。

 『ケロロ』の新作通年放送はこれで最後となるものの、ここで培われた「ケロロ軍曹」の面白さを知っているかつてのキッズは私も含めて大勢いる。

 そういう意味では「ケロロ軍曹」のやってきたことは決して無駄なんかじゃないし、失敗じゃない。少なくとも私はそう思ってるよ。

 

 

 では最後となるパロディ解説のコーナーだ。

 順番に見ていこう。

 

 308話Aパートのサブタイトル「第三惑星の悪夢」→ウルトラセブン43話の「第四惑星の悪夢」、夏美「あんたの罪を数えなさい」→『仮面ライダーW』の『さあ、お前の罪を数えろ』、ケロロ「計ったなペコポン人」→ガルマ「計ったなシャア」

 Bパートの夜の電波発信装置→太陽の塔

 

 310話Bパートの梅雄のメール→「復活のシャア」

 

 311話Bパート→サブタイトルの「ケロいい話」→『深イイ話』、宇宙ヤフオク→「ヤフーオークション」

 

 312話Bパートの「おじいさんといっしょ」→『おかあさんといっしょ』、「うにものがたり」→『海物語』、「エンジェルハート」→同名の漫画

 

 313話Aパートのカプセル→『ドラゴンボール』のカプセル

 Bパートの「プロジェクトK」→『プロジェクトX』

 

 314話Aパートのサブタイトル「裸の侵略者」→『裸の王様』

 Bパート「侵略したい奴出てこいやー!」→高田延彦の決め台詞「出てこいや!」

 

 317話Aパートのサブタイトル「ヴァイパーを捜せ」→『ウォーリーをさがせ!』、「新感覚キクラゲさん」→『新世紀エヴァンゲリオン』

 

 318話Aパートの妄想ドロロ→ダミープラグ仕様のエヴァ初号機、「どうぞどうぞどうぞ」→ダチョウ倶楽部のネタ

 

 319話Bパートのオークションパート→『カイジ』

 

 320話Aパートのアイドル侵略者→『ガンダムW』、アキラ(擬人化ケロロ)→ヒイロ・ユイ、シュン(擬人化タママ)→カトル・ラバーバ・ウィナー、レイジ(擬人化ギロロ)→デュオ・マックスウェル、リュウセイ(擬人化クルル)→ゼクス・マーキス(中の人ネタ)、マコト(擬人化ドロロ)→トロワ・バートン

 Bパートの草食系男子→『仮面ライダーW』の左翔太郎&フィリップ

 

 324話Bパートのモア型の人間のコスプレ→『ヤッターマン』のドロンジョ、ケロロの台詞→ねずっち、ケロロのコスプレ→『笑点』

 

 325話Bパートのケロロ「メイクアップ」の言い方→『セーラームーン』、「はまなるマーケット」→同名のバラエティ番組

 

 326話Aパートの「PLAYBOY」→同名の雑誌

 

 327話Aパートのケロロの「呼ばれて飛び出てケロリンマーン!」→『ハクション大魔王』の「呼ばれて飛び出てジャジャジャーン」、ケロロ「この方を誰と心得る」→『水戸黄門』

 Bパート「天の道を往き総てを司る銃」→『仮面ライダーカブト』の予告ナレーション、ケロックアップ→クロックアップ

 

 328話Aパートのサブタイトル「普通にしやがれ」→フランス映画『勝手にしやがれ』、桃華のシミュレーション内の各キャラのコスプレ→『サザエさん』、同コスプレ→『あたしンチ』(中の人ネタ)、同コスプレ→『クレヨンしんちゃん』、猫じゃない型ロボット→『ドラえもん』

 Bパートの土管→『スーパーマリオブラザーズ』のパックンフラワー

 

 329話Bパートのサブタイトル「うみは広いな大きいな」→童謡の『うみ』

 

 330話Aパートのマルー→『宇宙刑事ギャバン』のマクー、サン・カ・クー→同じくマクー

 

 331話Aパートの夏美ガンダムにビームサーベルに貫かれるケロロザクのイメージ映像→『ガンダム』1話、ケロロのコスプレ→『逆シャア』のシャア

 

 332話Bパートのダレレの武器→ヒートソード

 

 334話Aパートのスタア暴輪具大会→『ザ・スターボウリング』

 Bパートの警視のスプーン→『ウルトラマン』34話のベーターカプセルと間違えたスプーンのシーン

 

 335話Aパートの「我々の方がペコポン人だった」→『ウルトラセブン』42話のノンマルト

 

 336話Bパートのサブタイトル「夏美 日向家建物探訪」→『渡辺篤史の建もの探訪』、光の空間砲→『エヴァ』のラミエル

 

 337話Aパートのサブタイトル「アルジャナイノンに花束を」→『アルジャーノンに花束を』、悲鳴を上げるケロロ→『旧劇 エヴァ まごころを君に』のシンジ、「大好きなのはひまわりの種」→『とっとこハム太郎』のOP主題歌『ハム太郎とっとこうた』

 Bパートのケロロの包帯姿→『エヴァ』1話の綾波レイ

 

 338話Aパートの「街をかける蛙」→『時をかける少女』

 

 339話Aパート「逮捕しちゃうぞ」→ 同タイトルの漫画

 Bパートのサブタイトル「侵略プラスマイナス」→『ラブプラス』

 

 340話Aパートのラーメンを食べてるシルエット→『オバケのQ太郎』の小池さん、ナルト→『NARUTO』

 

 342話Aパートのケロン人なら誰でも撃てる目からビーム→スペシウム光線、赤心少林拳→『仮面ライダースーパー1』、鉄球特訓→『仮面ライダー』、「隊長やめてください隊長」のジープ特訓→『ウルトラマンレオ』6話

 

 343話Aパートのケロロのコスプレ→『怪傑ズバット』の早川健、野菜ソムリエのマスコット→ピーポくん

 Bパートの556オーガニック→ギャバン・ダイナミック

 

 344話Aパートのバリリの宇宙服→サザビー

 

 345話Aパート冒頭のギロロのポーズ→『ショーシャンクの空に』

 Bパートの「恐怖のエンドレスナイン」→『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンドレスエイト

 

 346話Aパートの骨型怪獣→シーボーズ、ボツ墓場→怪獣墓場

 Bパートの故障中の超空間ゲートに閉じ込められる展開→『GANTZ』の転送

 

 347話Aパートのオーラスカウター→『ドラゴンボール』のスカウター、オララ→孫悟空、ナンク星人→ナメック星人、「みんなのオーラを分けてくれ」→元気玉、「宇宙格闘技選手権」→天下一武道会

 Bパートの「くっついちゃった」→『7期』エンディングのラストフレーズ

 

 348話Aパートの「ジャージマンX」→『チャージマン研』

 

 349話Aパートの「エコエコ アザラシ」→『エコエコアザラク』

 Bパートのクルルの「(耳が)でっかくなっちゃった」→マギー審司

 

 350話Aパートの「侵略無双」→「三國無双」

 

 351話Aパートの「ポールのヒゲ」→ターンAガンダム

 Bパートの「キクラゲさん」→『サザエさん』

 

 352話Aパートのナベベ→大岡越前

 

 353話Bパートのコンペイ島→コンペイトウ=ソロモン

 

 354話Aパートのタママの「アイルビーバック」→『ターミネーター』、ダブルオーのマーク&空き地の土管&→『ドラえもん』、「安心して侵略出来ないんだ!」→「安心して未来に帰れないんだ!」→のび太の台詞、「ダブルオー」の名前の由来→『ガンダムOO』(中の人ネタ)

 

 355話Bパートのサブタイトル「君は生き残ることができるか」→『ガンダム』予告ナレーション

 

 356話Aパートのシオンの「No.Combat」→『機動警察パトレイバー the movie』の香貫花クランシーの台詞

 

 358話Aパートの中国的ケロロ軍曹の帽子→『ドラゴンボール』の六星球、ケロロのコスプレ→坂本龍馬、中国的夏美→『ストリートファイター』の春麗の勝利ポーズ

 

 

 以上でパロディの解説となる。

 ほぼ毎期追ってきたから分かるがパロディのボリュームが膨大であった。ガンダムはもちろんのこと、当時メジャーであったコンテンツは一通り網羅していたと思う。

 もしかしたら私が把握してないだけで細かいネタは他にもいくつもあるかもしれない。是非探してみてほしい。

 

 

 

 これにて『ケロロ軍曹』の『7期』の感想になります。

 長いようで短かった358話分だった。

 始まる前は膨大に感じたが、いざ終わってみるとあっという間だった。

 これで終わりなのか、とすら思うほど見終わる頃には寂しくなっちゃったよ。

 惜しむらくはこのキャスト・スタッフで原作の他の回が見れなかったことだろうか。

 そこはちょっと残念だと思ってる。

 

 旧アニメこと「くみケロ」(渡辺久美子主演ののケロロ略して「くみケロ」と今後は呼称する。)はこれにて見終わりだが、これから原作漫画と、新アニメこと「まこケロ」(小市眞琴主演のケロロ略して「まこケロ」と今後は呼称する。)は見ていくので「ケロロ軍曹」としてはこれからも楽しんでいくぞ。

 

 「くみケロ」の「ケロロ軍曹」面白くて楽しかったです。

 ありがとうございました。

 

 

前作『6期』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/10/03/175830

 

「超劇場版」シリーズ最終作の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/06/16/121239

アニメ ケロロ軍曹 6thシーズン【総括】

 アニメ『ケロロ軍曹』6期全話完走しました。

 これまで通りの「30枠放送」や「映画公開」といった恒例の要素が最後になるシーズンだった。

 

 今期のトピックは

  1. ケロ0
  2. 最後の30分枠

 の2つになるであろう。

 

 

 

 まずは1つ目「ケロ0」である。ケロロ小隊がペコポンに辿り着くまでの間に何があったのか前日譚式に語られていく。

 『超劇場版4』で1話目にあたるエピソードが公開され、その後260話から0話と2話にあたるエピソードを始め、定期的に放送された。

 ブロブこと「ケツバクチク」との遭遇、ペコポン人少女カトヤマ・キコとの出会いなど紆余曲折ありながらも地道に経験を積んでいくケロロたちが見られた。

 ケロ0編の終わりとなる305話の頃にはキコやケツバクチクとの別れが寂しくなるほど積み重ねを感じられたよ。

 キコが会いたがっていたノビビとの再会こそ叶わなかったものの、離れていても心は通じ合っているというベタながらも感慨深い展開によって「ケロ0」編は終わりを告げた。

 本音を言えばもっと他のキャラの前日譚にも触れてほしかったものだ。

 ガルル中尉は『超劇場版4』の短編で描かれていたしまだよかったが、それ以外のキャラはなかったので、その時どうしていたかが見れると尚よかったかなと思う。

 でも6期通して良いエピソードが描かれていたとは思うよ。

 

 次に2つ目「最後の30分枠」である。

 『7期』からは放送時間の関係で「15分×2」に分割されるような形が取られるようになった。

 そのため『6期』は「最後の30分枠」として放送される形になった。

 これが何を意味するかというと前後編でエピソードを展開することが出来なくなったのである。

 30分かけた濃度の濃いエピソードが出来なくなり、1作あたりの名回率が減ったとは思う。

 15分かけるのと30分かけるのでは出来る話も限られてくるのが『7期』を見てから再確認したよ。

 『6期』の前後編の終盤のエピソードは304話、307話が代表例であろう。どちらも30分かけて描くに相応しいエピソードだったのがよかった。

 

 

 

 それではパロディ解説の時間に入ろう。いつも通り過去に出たのはできる限り割愛し、ファーストガンダムネタは簡潔に語っていく。

 

 257話Aパートのケロロの妄想→『ワンピース』、「逃げちゃダメだ」→『新世紀エヴァンゲリオン』

 

 259話サブタイトル「サクラ大変!」→『サクラ大戦』

 

 260話Aパートの提供グリッ子→グリコ、「蛇の軍団」→『猿の軍団』、アルポスの少女ヒマンジ→『アルプスの少女ハイジ』

 

 263話Aパートのサブタイトル「夢をかなえるゾウリムシ」→『夢をかなえるゾウ』

 BパートのPトラッシュ→『フランダースの犬』のパトラッシュ、「小島よしお」→同名の芸人

 

 264話Aパートのビーコラス→『帰ってきたウルトラマン』のビーコン、ビーコラスのカード→大怪獣バトル、ラストのナレーションの台詞→『ウルトラセブン』8話のラストナレーション

 Bパートのサブタイトル『ウルトラQ』22話、冒頭のナレーション→同作お決まりの冒頭のナレーション

 

 265話Aパートの鼻やしき→花やしき、「俺を踏み台にした」→ガイア

 Bパートのプー→ピグモン、宇宙船の形→ウルトラセブン

 

 268話のケロロ「ケツだけ星人」→『クレヨンしんちゃん』

 

 269話Bパートのアンビリカルケーブル→『エヴァ』

 

 270話のタママの「ドラえも〜ん!」→のび太の台詞、バックレマンチョコ→ビックリマンチョコ 

 

 271話Bパートのサブタイトル→郷ひろみの『男の子女の子』、イケナイ太陽→ORANGE RANGEの同名の曲

 

 272話Aパートのウエットルミサイルマイト→『流星人間ゾーン』の流星ミサイルマイト

 Bパートのサブタイトル「三大怪人ペコポン最小の決戦」→『三大怪獣地球最大の決戦』

 

 274話サブタイトル「沈黙のケロロ!」→『沈黙の艦隊』

 

 275話Aパートの冒頭のゴルファー→石川遼、ケロロ専用ビームドライバー→ビームサーベル

 

 277話Aパートのトミノピザ→ドミノピザ、ケロロの妄想コスプレ→『超時空マクロス』のリン・ミンメイ

 

 278話Aパートのタママのアイデア→『マジンガーZ』のジェットスクランダー、「墓場鬼太郎...」→同名の『墓場鬼太郎』

 Bパートのオカメソース→オタフクソース、フォーメーションヴィクトリー→『機動戦士Vガンダム』

 

 280話Aパートのケロロのコスプレ→『あたしンち』の母(中の人ネタ)&『サザエさん』のサザエ

 アイキャッチ→『Ζガンダム』アイキャッチのΖガンダム

 Bパート冒頭のナイトケロン→ナイトガンダム、クロスボーンケロン→クロスボーンガンダム、ケロン軍空母→ガウ、ケロボットK66→マジンガーZ、パイロット→兜甲児(中の人ネタ)、ギロボット→グレートマジンガー、ギロボットパイロット→剣鉄也(中の人ネタ)ジャイアントタマボット→ジャイアントロボ、タマボット操縦者→草間大作(中の人ネタ)、クルボットQ66→ガンダムデスサイズ、クルボットD66→ニセウルトラセブン

 

 281話Aパートのキャストオフ→『仮面ライダーカブト』、「超力招来」→イナズマン、シルエット→バルタン星人、ギロロの装備→V2アサルトバスターガンダム

 Bパートのタママの衣装→『チャーリーとチョコレート工場』のウォンカ、クルルのカレーを温める人→『ドラゴンボール』のミスター・ポポ、志村軒→志村けん

 

 282話Aパートの敵性宇宙人→ゼットン星人

 Bパートのサブタイトルの「イチジク戦線異常なし」→『西部戦線異常なし』

 

 283話Aパートのサブタイトルの「5人の呆れるケロン人」→『十二人の怒れる男』

 Bパートのサブタイトルの「人間の惑星」→『猿の惑星』

 

 284話のケロロ「侵略は会議室で行われてるんじゃない、現場で行われてるんだ!」→『踊る大捜査線 the movie』の青島「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」、ゲリリ「侵略は会議室で起きてるから」→『OD2』沖田「事件は現場で起きてるんじゃない、会議室で起きてるのよ」

 

 285話Bパートのクルルの偽名「来留切戸来留造」→『リング』の主題歌『feels like 'HEAVEN'』の空耳「来るきっと来る」

 

 286話Aパートのギロロ「みんなのエネルギーを俺に分けてくれ」→悟空の元気玉「みんなの気をオラに分けてくれ」

 Bパートのソフトグロン用亜空間トイレ→グワジン

 

 287話Aパートの一本毛のカツラ→波平

 

 288話Aパートのケロロの歌「やめられない、止まらない」→かっぱえびせんのCM

 

 289話Aパートの赤汁→青汁(以前から出ていたものの未カウントのためここでカウントする)、「マズイ、もう一杯」→青汁のCM

 

 290話Bパートのケロロの「いいんだよグリーンだよ」→淡麗グリーンラベルのCM

 

 292話Aパートのポヤンのタイピング手袋→『攻殻機動隊』のサイボーグの手

 

 293話のタママ「かしこまりましたかしこ」→ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎のネタ

 

 295話Aパートの合体ヘッドセット→『超人バロム1』

 Bパートのケロロのコスプレ→『バックトゥザフューチャー』のマーティ

 

 296話Aパートの夏美想像のゲームのMii→Wii、M78星→ウルトラシリーズのM78星雲

 

 297話Aパートの波のイメージ映像→「光る宇宙」

 

 299話Aパート冒頭の轟マーク→東宝、警戒体制→『ゴジラVSビオランテ』、Gフォース→『ゴジラVSメカゴジラ』、G消滅作戦→『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』、パシフィック製薬提供&ゴジラVSキングゴンケ→『キングコング対ゴジラ』

 Bパートのゴキブリ化銃→ガイガン、サブタイトルの「Gの逆襲」→『ゴジラの逆襲』、Gグラスパー→『xメガギラス』の同名の組織、スーパーXX→『ゴジラ(1984)』のスーパーX、スーパーXXⅡ→『VSビオランテ』のスーパーXⅡ、「GxメカG」→『ゴジラxメカゴジラ』、メカG→メカゴジラ、クモやカマキリやエビやヘドロをぶつける妄想→『ゴジラ FINAL WARS』、ディメンションホイホイ→ディメンション・タイド

 

 302話Aパートのドキュメントケロロ小隊戦記→『ドキュメント72時間』、宇宙オプチカルプリンターの注文→円谷英二

 Bパートの「男はぶらいよ」→『男はつらいよ』、ブラックオックス→『鉄人28号』、ハチ→『忠犬ハチ公』

 

 305話ノビビ→のび太、ゲスガンガル帝国の秘密基地→ジオンズムシティ

 

 306話Aパートの「パースー丸尾兄弟」→『スーパーマリオブラザーズ』、「ラブマイナス」→『ラブプラス』、サブタイトルの「しゅごケロ」→『しゅごキャラ』、mamazon→amazon

 Bパートの「ドロローン」→『ドロロンえん魔くん』 ドロロのコスプレ→『魔太郎がくる‼︎』の浦見魔太郎

 

 

 

 これにて『ケロロ軍曹』の『6期』の感想になります。

 これまで通り30分枠で放送され、映画も公開された最後のシーズンになった。

 「ケロ0」編を展開するなど精力的に活動するのもハイライトだった。

 いよいよ次が最後のシーズンになる。

 引き続きよろしく。

 

 

前作『5期』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/09/22/121238

 

同時期の『超劇場版5』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/06/16/121239

DIGIMON BEATBREAK【総括】

 デジモンアニメシリーズ最新作『DIGIMON BEATBREAK』全話完走しました。

 自分の中でデジモン見るのは6作目『デジモン クロスウォーズ』以来となる。

 ゲームを含めれば『デジモンセイバーズ』もやったことあるといったところ。

 まあ正直「全く触れてこなかった訳ではないが、シリーズにどっぷり浸かってきたという訳ではない」という立ち位置になる。

 何故見ようと思ったかについては単純にタイミングの問題だっただけかな。

 「なんか面白そう」という気持ちとそこに割ける時間が合致したからという他ない。

 

 

 蓋を開けてみると意外と治安が悪いというか、人身売買や闇オークション、殺し屋稼業や廃人化(コールドハート)など黒いネタには欠かせない作品だったよ。

 

 では1クールごとに振り返っていこう。

 各クールごとのタイトルは私が勝手に付けただけで公式名称ではないので悪しからず。

 

 

1クール目(トモロウ立志編)

 とにかく主人公トモロウと相棒のゲッコーモンの成長に時間を使ったなという印象だった。

 何しろゲッコーモンが進化するのに1クールかかってるのだから大器晩成の構成だったと思う。

 

 話の展開としてはトモロウの兄アスカがコールドハートされる→アスカのe-パルスが入ったサポタマを取り戻しに行く→グローイングドーンと出会う→依頼をこなしながら手掛かりを追う→喧嘩からの仲直りでゲッコーモン進化という流れだ。

 

 前述の通り私はそれほどデジモンに詳しいわけではないので知らなかったが、主人公のパートナーデジモンの最初の進化にこれほど時間をかけていたのは実は初めての事だと言う。

 なので今回のゲッコーモンの進化はシリーズ的にも思い切った挑戦ということが分かる。

 

 トモロウの成長も同様でEパルスのエラー的な体質で社会に馴染めなかったトモロウが、グローイングドーンとの交流や依頼で関わる人達との触れ合いの中で自分を見つめ直し少しずつ成長していくのもよかった。

 特にゲッコーモンとのやり取りは11話で仲違いをしてしまうも、「デジモンは鏡合わせの存在」という言葉通りゲッコーモンの存在をきちんと受け入れることでトモロウ自身への成長とゲッコーモンとの絆を深める構成になっているのが上手かった。

 

 1クール目は、まずは主人公コンビに焦点を当てたことでしっかり作品の地盤固めをしたという印象だったよ。

 

 

2クール目(VSタクティクス編)

 ライバルチームとなるタクティクス、そのチームセブンとの対立やそこからの和解が醍醐味のクールだった。

 自身を天才と自称する傲慢さが目立ったライト、キャリアウーマンのように事務的に作戦を遂行しようとするホタルコ、希死念慮持ちの紛争孤児経験者のグラニット、五行星の1人だったクレイを心酔する内藤という構成。

 最初は典型的なライバルチームというべき嫌な奴らではあったが1クール終わる頃には、それぞれの欠点を、

トモロウ→ライトが「パートナーデジモンと向き合えなかった弱さ」、

マコト→ホタルコが「仲間に頼らなかった弱さ」、

レーナ→グラニットが「自分の真の願いに気づかなかった弱さ」をそれぞれ埋めていくという展開が上手かった。

 内藤はキョウと対比するように、仲間のことを道具として見てない奴でその結果として、クレイにe-パルスを吸われ尽くす結末はまさに因果応報だったよ。

 

 そして2クール目のクライマックス、壊滅したタクティクスを前に1人孤独になったクレイの暴走である。

 究極体のピラミディモンをキョウ&ムラサメモンのコンビで倒すも、完全体のプロガノモンの強襲によってグローイングドーンはコールドハートされて全滅してしまう。

 残されたトモロウとゲッコーモンが孤軍奮闘するも追い込まれていく中ライトとモノドラモンが救援に駆けつけ、トモロウに檄を飛ばす姿は積み重ねを感じられて感慨深かったよ。

 そこからのトモロウ&ゲッコーモンのターン!

 挿入歌『Edge of Limit』をBGMに完全体モナークリザモンへの進化バンクからの、回転して放つ必殺技ファイナルジャッジメントで仕留めるまでの一連の流れが素晴らしかった。

 五行星の1人を倒せるまでになったトモロウ&ゲッコーモンの成長を感じられて、半年分の思いも併せて感慨深かったよ。

 

 2クール目はグローイングドーン組とタクティクス組の絡みを通してお互いの対比と成長を描いていた12話分だった。

 

 

3クール目(GIFT編)

 間奏編を3話挟んだ後の新章。

 デジモン優生思想ともいえる考えを持った謎の組織「GIFT」との戦いだった。

 過激な考えの元テロ行為を働く様はこれまでの2クールよりもダークな雰囲気を纏っていたと思う。

 デジモンのためなら自分の命も問わない姿勢もあり、そのうえデジモンとの絆はあるので完全体ばかり出てくるというのも厄介だった。

 敵キャラと相対するようにキロプモンやプリスティモンも完全体になってグローイングドーン全員が完全体仕様になるのはよかった。

 

 29話ではラスボスの伏線も張られており、構成に抜けがないのも驚かされたよ。

 

 ミハルとメフィスモンの顛末については個人的に消化不良ではあったけれど...。ミハルの内面を掘り下げるならもっと尺が必要だったと思ってる。まあヘタに膨らませても着地させるのが難しい話題ではあるんだけれど...。

 

 3クール目はデジモンをひた隠しにして社会的に抑制することの歪みを描いていた1クール分だった。

 

 

4クール目(〜41話、キョウ編)

 開幕から嵐の前の静けさ的なキョウの誕生日から始まり、新たな因縁深い敵キャラのソウジの登場、ローズがコールドハートされ、キョウが指名手配同然の扱いになり、ニリンソウは壊滅する衝撃的な開幕だった。

 これまでボカされてきたキョウの過去に焦点が当てられており、「黄金のキョウ」として荒くれていた自分をかつての「ニリンソウ」の面々が助けてくれたこと、その面々が自分を追ってきたソウジに「デリート」されたこと、怒りのあまりソウジを手にかけた(と思っていた)ことなど、『ビーブレ』の例に漏れず暗い過去が明らかにされた。

 同じことは繰り返させまいと今のニリンソウの面々であるトモロウたちを狂言を打って自分の元から遠ざけ1人と1体でソウジを今度こそ討つべく挑む。

 しかし結局トモロウたちはそんなことでめげるような奴らではなく、ソウジに洗脳されることなくパートナーデジモンとの絆を見せつけ懸命にキョウの説得にかかる。

 そして朝焼けと共にキョウの心に変化が現れ、挿入歌『Answer』をバックにムラサメモンが究極体のハバキリモンへと進化、巨大化したマリンデビモンをソウジごとぶった斬るのは痛快だった。

 ここで本当の意味でキョウが「黄金のキョウ」から「グローイングドーンの沢城キョウ」へと生まれ変わったと思っている。

 

 

最終章(42話〜最終回)

 開幕からキョウとアスカの過去の話に焦点が当てられ、これまで謎だった部分が明らかになっていく構成だった。

 最終章ということで五行星対決のボスラッシュや、アスカのデジモンであるヘリオスボアモンとの対決など最終章に相応しいバトルが続いた。

 これまでずっとコールドハートされ蚊帳の外であったアスカだっただけに最も重要なキャラだと示されたのは驚きだったよ。

 

 中でも1番度肝を抜かれたのが、45話のキョウの右手喪失とムラサメモンのデリートである。

 これまでずっと強キャラとして見せられグローイングドーンになくてはならない存在として描かれただけに事実上の死を見せられた衝撃は大きかった。

 その結末は驚くくらいにアッサリとしていたので、死角から殴られたような体験だった。

 洗脳が解けかけたアスカに手を差し伸べようとするところにゲンジョウのゴクウモンのビームで、右手の欠損。

 悲鳴をあげるキョウに介抱しようとしたムラサメモンの隙をついてアルバタスモンが急所を突いてデリート。

 この間わずか10秒ほどの出来事であった。

 トモロウたちを逃して1人と1匹残ったあたりで負けフラグは漂っていたが、予想だにしていない展開だったのを覚えているよ。

 

 キョウはもうデジモンを使役できないし、ムラサメモンも消えた中でそこからの46話である。

 ここで終わるトモロウ達ではないと思っていたが見事に再起してくれたのがよかった。

 何のために「グローイングドーン」として戦ってきたのか、原点回帰して復活したのが印象的だったよ。

 

 47話でのラスボスがまさかの西遊記モチーフのゲンジョウことサンゾモンだったのは驚いた。

 ゴクウモンを使役している、人間に化けるデジモンはこれまでもいたという見事な伏線の張り方であった。

 岸和田カンチと西野センカが、それぞれサゴモンとチョ・ハッカイモンだったのも驚いたもんだ。

 思わぬ覚悟から殴られたみたいな感覚だったのを覚えているよ。

 

 48話では再び絶望的な状況になるものの、手負いのキョウが無理して作ったカレーライスをみんなで食べたことで、ゲッコーモンとアスカを助けるために再起する序盤で始まる。

 そこから元チームセブンや元五行星による助っ人という胸熱展開に感慨深くなる中盤。

 終盤、究極体アルティオモンやノスフェラモンの登場からの、ゲッコーモンが復活してラスボスのサンゾモン&セイテンゴクウモンと決着をつけにかかるラストと怒涛の展開であった。

 

 ハバキリモン同様究極体になる条件は実は揃っていて後は心の問題だったというのはグローイングドーンメンバーで共通していたのも面白い。

 

 そして最終回。

 アトラタスモンとアルバタスモンがマントと鎖を解き放って真の姿に。

 人形になると一気にヒロイックになって究極体らしいシルエットになるのが印象的だった。

 それでも巨大化したセイテンゴクウモンに為す術がないと思っていてからの、これまで培ってきた仲間やライバル、関わってきた人たちの思いが1つとなる。

 デジモンが自力でe-パルスを補えるようになり、世界中でデジモンが誕生、デリートされていたムラサメモンたちも復活する。

 そしてアトラタスモンとアルバタスモンがヴォルブモンへと合体。

 見事セイテンゴクウモンを蹴散らし最終決戦に勝ち星を添えるのだった。

 

 エピローグでは、人間とデジモンが共存する世界へと大きく進み、表立ってデジモンが街を歩けるようになった世界で「グローイングドーン」としてトモロウとゲッコーモンたちが進み続けるラストで締めだった。

 

 

 

総括

  デジモンアニメシリーズ最新作『DIGIMON BEATBREAK』これにて総括になります。

 デジモンはこれまであまり見てきた訳ではなかったので初見同然の気持ちで楽しむことが出来た。

 世界観はダークでありながらもその奥には少年漫画らしい熱血でストレートな魂を感じ取れる作品だった。

 毎話毎話横軸らしい話が進行しながらも時折縦軸を進行させ時には終盤に向けての布石を張るなど隙のない構成。

 1年間飽きることなく楽しみ続けた1年間だった。

 また機会があれば続編をやってほしいね。(そういうシリーズなのかは疑問だが)

 時間に余裕があればまた「デジモン」作品にも触れていきたい。

 

 『DIGIMON BEATBREAK』1年間楽しませてもらってありがとうございました!

アニメ ケロロ軍曹 5thシーズン【総括】

 アニメ『ケロロ軍曹』5期全話完走しました。

 前作でメインキャラも全員出揃い、いつものメンツでいつもの話をやるのを確立したシーズンだった。

 今作の主なトピックは以下の2つ。

  1. 武者ケロ
  2. 日向冬樹役キャストの交代

 

 では順番に語っていこう。

 

 

 まずは1番目、「武者ケロ」だ。

 『劇場版3』の短編でその0話が公開されており、布石は張られていたスピンオフである。

 ペコポン侵略が一向に進まないケロロ小隊のためにケロン軍が代わりの星で任務に当たらせるというもの。

 『5期』通して定期的に縦軸となるエピソードが放送されて、徐々に話が進むという構成だった。

 エピソードごとに冬樹たちペコポン人のそっくりさんとなる戦国ラン星人が登場しており、冬吉やお夏、桃姫や六二三、雪乃といったマルチバース的な違いが楽しめたよ。

 

 次に2番目、「日向冬樹役キャストの交代」だ。

 アニメ1話から冬樹役を担当していた川上とも子さんが病気療養のため交代、後任が桑島法子さんとなった。

 桑島法子さんは『劇場版2』のメール役や203話シララ役で既に『ケロロ』に出演済み。

 今にして思えば203話でシララで出演されたのは後任のためのマイクテストを兼ねていたのかもしれない。

 川上とも子さんは『劇場版4』と230話を最後に『ケロロ』から離れることになり、『7期』の放送が終わった同年に亡くなった。もっと冬樹としてお声が聴きたかったです。ご冥福をお祈りします。

 降板からの急遽後任ということで時間がない中で最大限川上とも子さんの演技に寄せる桑島法子さんの演技力が素晴らしい。

 さすがに100%そっくりという訳ではないが、個人的体感で85〜90%の寄せ方をしていたよ。少なくとも雰囲気はかなり寄せられていたように感じた。

 

 今期は武者ケロの企画が挟まったり、冬樹役が川上とも子さんから桑島法子さんへと交代したりとこれまでとは違う『ケロロ軍曹』へと変わっていったシーズンだった。

 こういうのもある意味長期シリーズの宿命なのかもしれないな。

 

 

 それでは恒例のパロディ解説の時間だ。(なお前作までに出たネタは割愛、ファーストガンダムネタは出来る限り省略する)

 

 アイキャッチ3代目→『Ζガンダム』のアイキャッチ

 

 206話Bパートの納豆ビット→エルメスとビット

 

 207話Bパートの桃の木の持ち主→『キン肉マン』のラーメンマン

 

 208話BパートのKMS06R-S→MS06Rシリーズの高機動型ザク、ペガッサ星→『ウルトラセブン』

 

 209話のケロロのコスプレ→科学特捜隊、ケロケロセブン→『007』

 

 211話の石→ゴッグ

 

 212話Aパートのジャージ→ジオン軍のノーマルスーツ

 Bパートの「護送中の凶悪犯を取り逃して現地人に衝突」→『ウルトラマン』1話の冒頭、「ショウタロウくん!」・「分かった鉄人」→『鉄人28号』、宇宙警視Kのメット→『機動刑事ジバン』

 

 213話のサブタイトル「明日を取り戻せ!」→『北斗の拳』の主題歌『愛をとりもどせ‼︎』、ケロロのセリフ「ようやく出番だっちゃ!」→『うる星やつら』のラムの語尾

 

 214話Aパートのクルル「普通の男の子になります」→キャンディーズ「普通の女の子に戻ります」

 

 215話Aパートのサブタイトル「8人のウエットルキング」→『仮面ライダー』93話「8人の仮面ライダー」、ケロロのコスプレ→『宇宙猿人ゴリ』のゴリ、ニセウエットルキング→ショッカーライダー、植津徹→『キカイダー01』のイチロー、ウエットルキングの変身→ウルトラマンジョーニアス

 

 216話Bパートの壊れかけのRadio→徳永英明の同名の楽曲

 

 217話Aパートのケロロの遊んでるゲーム→『ゲーム&ウオッチ』

 Bパート「宇宙人街火星人は見た機構」→『家政婦は見た』、超アマク・ダリー→『ウルトラセブン』のダリー

 

 218話Aパートのサブタイトル「耳をすませば」→同名の映画

 Bパートのカタパルト射出機→『Zガンダム』のアーガマ、ケロロの持つメガバズーカランチャー→百式、 ビーム手裏剣コンヒューズ→Zガンダムのビームコンヒューズ、超ダソーの乗る戦艦→ムサイ&グワジン

 

 219話のエスカンダ→『宇宙戦艦ヤマト』のイスカンダル

 

 220話Aパートのギヲヲ→『宇宙大怪獣ギララ』

 Bパートのカプセルニョロロ→『ウルトラセブン』のカプセル怪獣

 

 221話Aパートのポールの「全滅」→コンスコンの台詞、桃華とエンカウントするポール→『ガンダム』41話のセイラとシャアのシチュエーション

 

 222話Aパートケロロの「だってばよ」→『NARUTO』

 

 223話Aパートのケロロのポーズ→サタデーナイトフィーバー、ケロロの台詞→ブライト「弾幕薄いぞ!何やってんの」

 

 224話のナメンニャ捜査官の紹介ムービー→『Zガンダム』後期オープニングから、スーパーケロン人化したケロロ→「クリリンのことかー!」、「トランクスくん!」→ドロロの中の人ネタ

 

 225話Bパートの島ケロ作→『島耕作』

 

 226話のクルルのパソコンの年月の経過→宇宙世紀、コソ泥トリオ→ドロンボー、ギロロの乗り物→メーヴェ、備短炭→備長炭

 

 227話Aパートのケロロの紙袋→『ケータイ捜査官』、慌てるポーズ→小島よしお「そんなの関係ねえ」

 

 229話Aパートのケロロのコスプレ→ララァ

 Bパート→「哀ふるえる」文字→『哀 戦士』

 

 230話Bパートのキカカが押入れに住んでいる展開→『ドラえもん』、「ケロロさんのえっちー!」→「のび太さんのエッチー!」

 

 231話のピーチ姫→『スーパーマリオブラザーズ』、966トン→『シティーハンター』の香のハンマー

 

 後期オープニングのスーパーケロン人→スーパーサイヤ人、サビのシーン→ドラゴンボールのパロディ

 

 232話Aパートのボード置き場にあるボード→ドダイYS、SPD→『特捜戦隊デカレンジャー』

 Bパートの「ケロフォース」→『レスキューフォース』のオープニングのパロディ、タママのコスプレ→でんじろう先生、店名「アンバランス」→『恐怖劇場アンバランス』

 

 233話のケロロのコスプレ→ガルマ

 

 234話AパートのアンバランスQ→ウルトラQ

 Bパート「ファイト1発!」→リポビタンD、ケロロのコスプレとペコポソ侵略兵器→『イデオン』

 

 236話Aパートの10円ガム→FELIX、フルーツガム→マルカワ製のガム

 Bパートのサブタイトル→『マタンゴ』

 

 237話のサブタイトル→『ウルトラセブン』14話「ウルトラ警備隊西へ」、おモアの帽子→アーマードトルーパーの頭部、浮世絵→サタンガンダム&うずまきナルト、武者ヴァイパーロボ→キングジョー

 

 238話Aパートのサブタイトルとシチュエーション→『アメリカ横断ウルトラクイズ』&『アタック25』

 Bパートのドロロの頭のリング→『西遊記』の孫悟空の緊箍児

 

 239話Aパートの妄想の斬り合う夏美と小雪→『スターウォーズ』、「待つんだジョー」→『あしたのジョー』

 Bパートの冒頭『ウルトラセブン』のオープニング

 

 240話Bパートの冒頭『24 -TWENTY FOUR-』、エンディング→『ガンダムZZ』の後期エンディング『一千万年銀河』

 

 241話Aパートの『はいからさんが通る』→同名の漫画

 Bパートの「人間になりたい」→『妖怪人間ベム』

 

 242話Aパートのそこのけ姫→『もののけ姫』、肉ハンコ→『キン肉マン』

 Bパートの視線のプレッシャーを与える機械→『ウルトラマン』のブルトン

 

 243話のサブタイトル→『戦場のメリークリスマス』、ケロロ「さすがキルル何ともないわ」→「さすがゴッグ何ともないぜ」

 

 244話Aパートのケロロ「こいつ動くぞ...?」→アムロ、「なんだか眠いんだ。パトラ...」→『フランダースの犬』のネロの台詞

 

 245話Aパートのタママ「緑の癖に生意気だぞ」→スネ夫の「のび太の癖に生意気だぞ」、『Yes.We can』→当時の大統領オバマの名台詞

 Bパートのニュー556のヘルメットデザイン→ギャバン

 

 247話Aパートのケロロの「お化粧すれば何でも出来る」→アントニオ猪木「元気があれば何でも出来る」、タママのコスプレ→『マジンガーZ』のアシュラ男爵

 Bパートのサブタイトル→『クローバーフィールド』、ケロディーンZ→『勇者ライディーン』・『マジンガーZ』、宇宙科学忍法超竜巻ファイヤー→『宇宙忍者隊ガッチャマン』の竜巻ファイター

 

 248話Bパートのサブタイトル→『復讐するは我にあり』

 

 249話のタママの台詞「なんじゃこりゃ〜優作」→『探偵物語』の松田優作の台詞

 

 252話獅子座L77星字幕版→『ウルトラマンレオ』の故郷、オール宇宙怪獣大行進→『オール怪獣大進撃』、大気圏突入→初代ガンダム5話のラストの展開

 

 253話Aパートの東西南北中央不敗→東方不敗、 Bパートの黒電話捜査官66→『ケータイ捜査官7』、相棒→同名の刑事ドラマ、OO星人→『ガンダムOO』、「万死に値する」→ティエリア・アーデの台詞・中の人ネタ

 

 255話Aパートの「〜プリズム」→プリズ魔

 Bパートのレインボー作戦→『帰ってきたウルトラマン』7話のサブタイトル

 

 256話Aパートのウニ娘→『イカ娘』

 

 以上でパロディの解説になる。既に5年分やってるにも関わらずパロディの量が増え続けるのが凄い。

 製作陣のアイデア量の多さを褒めるべきであろう。

 

 

 これにて『ケロロ軍曹 5期』の感想になります。

 メインキャラも出揃い、いつものメンツでいつもの話をやるのが確立されつつも、武者ケロの企画や冬樹役キャストの交代などこれまでとは違うシーズンであったことが強調されていた1作だった。

 引き続き『6期』も見ていくぞ〜!

 

 

前作『4期』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/09/08/120620

 

同年の劇場版にして川上とも子さん最後の出演作の『劇場版4』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2026/06/11/121049

踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!【感想】

 14年ぶりとなる「踊る」シリーズ新作映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』観ました。

 かつての和久さんの年齢と変わらなくなった青島が若手刑事との関わり方にギャップを持ちながらも、青島らしく「メトロポリスを駆け抜けた」作品だった。

 ちょっと走るだけでガタが来たり、書類読むのにも老眼鏡が必要だったりと、年取ったのを強調されていたのが伝わった。

  それでも、自分らしく事件を追って、『RHYTHM AND POLICE』をBGMにコートを着て走る青島の姿は変わらない伝統芸のようであったよ。

 

 個人的に初めて劇場で見ることが出来た最初の「踊る」作品になるのでそういう意味では感慨深くはあった。

 (以下今作のことを『ODN』とも呼称する。)

 今作は前作以上にコミカルなシーンが多く見られる作りになっており、コメディ映画として見るならばまあまあ面白かったと思う。

 ただ、「踊る」として見るならば『OD3』以降恒例とも言える、制作スタッフのデリカシーのなさ、若者・ネット描写の浅さ、意味不明なファンタジー描写など予想できた作りではあった。

 

 

 青島がこれまで培ってきた人脈で、室井さんがやりたかった捜査に一歩進んだことを感じさせる作品ではあった。
 全編通して笑わせるシーンが多く(私が見た回も観客の多くが笑っていた)、「踊る」シリーズにはレジェンドキャストが多いのでほとんど毎シーンがこれまで見てきた1ファンとしては嬉しい作りになってたと思う。
 個人的に『OD1』と『2』を超えたとは思わないけど『3』と『4』は超えられたんじゃない?

 

  予告で今作の中核を担っていたとされていた「元副総監孫息子誘拐事件」が、まさかの演習だったのは驚いた。

 「玩具銃連続殺人事件」の方が話の本筋であったよ。

 これは『OD2』の訓練と『OD3』の本部長ネタの合体オマージュ感があった。

 

 

 『ODN』には現時点で明確にどうなのって思ったシーンが2つある。

 AI和久さんとイマーシブ回想シーンだ。

 

 1つ目のAI和久さんとは文字通り和久さんをAIで再現した存在である。

 パンフレットによればいかりや長介さんのご遺族には許可を取ったとのことだが、故人をAIで再現したつもりになっているのが、どうかと思う。

 劇中AI和久さんが名言っぽいことを言っただけで周りのベテラン刑事が手のひらを返したり、青島も太鼓持ちみたいになるなど、急に立場が変わるのも違和感があった。

 いくら和久さんの声をしてるからってみんなホイホイ乗せられすぎだろと思ったよ。

 

 次に2つ目のイマーシブ回想シーン。

 唐突なファンタジー的な名シーンプレイバック集、あれは何がやりたかったのか。

 観客を喜ばせたいなら今じゃないし、長過ぎて前後の間が切れてた。

 いつの間にか青島がワープして刺されてるし、まるで前のシーンを無理やりカットしたみたいな歪さを感じたよ。

 何の説明もなかったし、やる必要性も感じられないシーンだった。これなら丸々カットしても全然成立する有様である。

 

 

  これにて『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』の感想になります。

 個人的に初めて劇場で見ることが出来た「踊る」映画になったので、そういう意味では感慨深かった。

 コメディ映画としてはまあまあ笑った一方で、『OD3』以降恒例な悪い意味でいつもの作りになっていたのも印象的。

 

 結局室井さんを死なせた意味が感じられなかったのも残念なポイントだった。

 愛犬を吹雪の中で探しにいってミイラ取りがミイラになるみたいな死に方はあんまりだろと改めて認識したよ。

 劇中青島が触れたのも北丘に「お前のエンジンはどこにある?」と問われたシーンとイマーシブ回想シーンの2カットのみ。

 室井さんが死んだのに青島が大して触れないのは無理があった。

 

 『ODN』のエンドロール後にすみれさんが着信に出たところで終わってるのは続編には出るだろうと期待させる終わり方ではあった。

 深田絵里さんが今の「踊る」にどんな心境を抱いているのか、是非インタビューで聞いてみたい。

 

 『ODN』、12年ぶりに再始動する「踊る」シリーズであって良くも悪くも「踊る」らしさに溢れた作品だった。

 次回作の構想も動いているであろうことは容易に想像できるので、今後どうなるか気長に待つことにしよう。

 今後どうなろうとも「踊る大捜査線」のことはこれからも好きであり続けたい。

 

 

これまでの振り返りの記事はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2024/07/29/180131

 

室井二部作の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2024/11/26/075104

映画 名探偵プリキュア! 不思議な庭と2人の秘密【感想】

 『映画 名探偵プリキュア! 不思議な庭と2人の秘密』観ました。
 ゲストキャラのかりんとアランの依頼形式のお悩み相談をしながら、あんなの成長や支えるみくるの姿、るるか&くれあの先輩らしさも一歩引いて描く「こういうたんプリが見たかった」を見せてくれた作品だった。

 これまでのテレビ本編の『たんプリ』が、21分の尺に推理フォーマットを中心にした構成にした都合上、変身バンクをフルで入れると登場人物を深掘り出来ないことや追加戦士の販促の都合であんな&みくるのことに尺を割けない問題があった。

 いずれ解決するだろうとはいえ1クール以上待たされていることもあって、かなりもどかしい気持ちであった。

 それだけに今回の映画であんな&みくるがちゃんと中心になって描かれていることが「待ってました!」という気持ちにさせてくれたよ。

 今作を観ていて依頼人の事件を調査しながら変身バンクも流してメインキャラの成長も描けるのは、やはり尺があるからということなんだろうな。

 約70分と24分では出来ることに違いがありすぎるのが『たんプリ』を観ていて実感したよ。

 『仮面ライダーW』がその辺上手かったのも、1つの事件に24分×2使っているからというのも再認識した。

 

 

 ゲストキャラのかりん、アラン、レインのお話しとしてもちゃんと尺が取られており、かりんが大切な一歩を踏み出すまでの物語としても描かれていた。

 自己肯定感の低いかりんの姿は観客にもどこか刺さる造詣になっていたと思う。

 そんなかりんが前を向けるようになったのはかりん自身の勇気なので、あんな達はその手助けをしたに過ぎないんだよな。
 前を向けなくなった女の子の背中を押してあげるのがプリキュアである、そういう意味では今作は『映画ハピプリ』っぽさがあったね。どっちも脚本成田良美だし手癖というか考えみたいなところがあるんだろう。

  タイトルが「不思議な庭と2人の秘密」なのにゲストキャラが3人なのはどういうことだろうと思ってたら「アランのもう一つの心がレイン」ということだったんだな。 タイトルもちょっとした伏線だった訳だ。

 かりんのためと思って隔離状態にするアランとそれじゃダメだとあんな達に依頼したレインの気持ちどちらも頷ける展開だったよ。 

 かりんがダメダメを生み出していたのと、アランがレインを生み出したのを掛けているのも唸る出来だった。

 

 

メインキャラ4人の総評
  • あんな→主人公として話の中心にいた。かりんの依頼を通して仲間と共に一歩を踏み出すことの重要性を再認識する成長が描かれていた。

 

  • みくる→あんなが前を向けなくなった時に発破をかける相方として理想の扱い。ドジっ子的な姿は、コメディリリーフな存在として描かれるのはテレビ本編同様だった。

 

  • くれあ→先輩キャラとして一歩引いた存在。落下するアンサーのピンチに真っ先に駆けつけるなど先輩キャラとして頼もしい活躍。るるか同様洞察力の高さも光った。

 

  • るるか→もの静かだが劇中の嘘に真っ先に気づくなど洞察力の高さは健在。アルカナ・シャドウの姿が過去の過ちとしてちゃんと認識されていたのも高評価。アルカナホワイトリリー先行披露など後半の玩具販促主力要員としてバンダイから期待されているのが伝わる。

 以上でメインキャラの総評だ。いずれも頷くレベルの描き方をされていた。

 妖精ズも奇跡を呼び起こすポチタン、阿吽の呼吸でるるかをアシストするマシュタン、かりん救出のきっかけを作ったジェット先輩など見どころも多かった。

 

先行登場要素

  サプライズ的に披露されたテレビ本編にも出るであろう3つの要素。先行登場って平成1期ライダー映画みたいでテンション上がったよ。

  • アンサー、ミスティック、エクレール、アルカナの合体変身バンク→ちゃんと作ってくれてたの嬉しい。これを待ってるんだよな。アルカナ集中販促期間終了の10月には見られると期待したい。
  • アルカナホワイトリリー必殺技バンク→玩具情報にも乗っていたので出るのは分かっていたけどこちらも驚きと嬉しさが。早ければ34話で披露されるかな。
  • スターキラリングブローチの存在→29話で存在は出ていたが実物は初披露。今作の出方通りだと普段は別の場所に安置されていると見るべきか。

 以上が先行登場要素となる。いずれもテレビ本編の登場に期待したいね。

 このように私は今作のことを「たんプリ要素だけ」なら結構高評価にしている。


 が、客演の仕方は去年より悪化していた。

 

 

去年より酷くなった客演要素

 今作は「映画たんプリ」としては評価は高いけど、客演のやり方が去年より悪化してたのは減点対象だ。

 根拠は以下の通りになる。

  • 1999年にいる筈のたんプリ組と現代にいる筈のキミプリ・わんぷり組がどうして同じ場所にいるのか何の説明もない。→かりんの家は1999年時空にある筈なので、現代時空にダメダメが湧いていたのも疑問。
  • キミプリ・わんぷり組が、クライマックスになるまで近くにいた筈なのに騒ぎに駆けつける様子もない。→それほど広い場所では無かった筈なのに気づかないのは違和感しかない。
  • 1番酷かったのは兎山悟と大福が声付きで変身までさせてもらえた特別待遇であること。→雑誌で既に登場は匂わされてたので出てくるのは分かってたけどここまでとは思わなかった。(なお、タナカーンは1シーンのみの登場でオマケに背景扱いなのでサブキャラだから出演できた訳でもない)

 最後に至っては脚本の成田良美によるガチの優遇を見せつけられて呆れている。

 「特別なわんだふる」こと「お気に入り」キャラをひいきするためにそこまでするとは信じられない。

 タナカーンの扱いの悪さと比較するとその露骨さがよく分かる。

 

 以上の理由から今作の客演の質の悪さがよく理解してもらえただろうか。

 去年の『映画キミプリ』の客演が、あれははまだマシな方だったのを認識することになるとは思わなかったな。

 ミラクルライトで召喚って実は脚本的にも理に適ってたんだな。これは認識を改める必要があった。

 

 

総評

 『映画たんプリ』はたんプリ要素だけ評価すると非常によかった。

 テレビ本編の現状がフラストレーションを溜めやすい構成になっているだけに、今作で「たんプリはこういうことが出来るんだよ」と教えてくれた傑作だった。

 ゲストキャラのお悩み相談をこなしながらあんな自身の成長も描く構成は見事。

 たんプリの映画としてなら100点をあげてもいいくらいだ。

 だが、去年以上に酷くなった客演によって減点も大きくなり、総合点では去年より低い点数の秀作という評価になる。

 もうこんなのが続くのなら客演は止めた方がいいだろ、って思うよ。

 また『星のうたに想いをこめて』のような傑作が見たいなあ。

 

 今作は「たんプリ」の映画としては結構よかったです。引き続きテレビ本編も楽しむぞ。

 

 

前作『映画キミプリ』の感想はこちら

https://kuroganetukasa.hatenablog.com/entry/2025/09/12/154350