機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 総括

 20年間待った『SEED』の劇場版ついに見ることができた。

 何故そこまでかかったかはさておき、映画はキラとラクスの関係、アスランカガリは『DESTINY』の後どうなったのか、シンとルナのあれから等、今の『SEED』で見たかったものが詰まっていたと思う。

 『SEED』、『SEED DESTINY』を見てきた甲斐があったものだ。

 

 ライジングフリーダムやイモータルジャスティスといった最新機種もよかったがストライクフリーダムインフィニットジャスティス、デスティニーなど当時熱中したあの機体で敵の最新機種を圧倒する、所謂旧型で新型を圧倒する展開はこれが見たかったというものをそのままお出しされたので大満足だった。

 

 今作のテーマは「必要だから愛しているのではありません。愛しているから必要なのです」ラクスのこの言葉に尽きると思う。

 必要だから作られたオルフェ達アコードと愛している関係のキラとラクス達の対比が効いていた。

 キラとラクス、2人の関係を改めて掘り下げる作品だった。

 コズミック・イラの世界を今すぐに変えるのは無理でもキララクの関係が更に深まっただけでもこの映画をやった価値はあるというものだ。

 

 

 予告以外の情報はなるべく仕入れずに見たおかげで楽しめたサプライズも多い。

 

 やはり100人中100人が笑ったであろう神妙な面持ちで駆けつけるアスランとサプライズズゴックはズルすぎた。

 あんなの誰でも笑うだろ。

 『DESTINY』でザクとグフ、ドムが出たのだから警戒は出来たはずだけどまさか来るとは思ってなかったよ。

 ツノ生えてるなんて初見で気づくかw。そのツノからフォトンエッジみたいに敵MSを一刀両断するのも面白い。

 今作のアスランは何といっても面白すぎる。

 迷いのなくなったアスランってあんなに強いんだと実感できた。

 キラとの喧嘩パートでキラが「だってみんなが弱いから!」と今までの経験と傲慢さを吐露したところにアスランが一方的にボコボコにして吹っ切れさせる(しかもキラの攻撃は一発も当たってない)展開も面白い。

 『SEED』本編でもあったがキラ1人いれば全て解決するわけじゃないという最初から一貫している描写なんだと思う。

 今作の敵キャラ最強格であるシュラ相手に、ズゴックをパージしたらインジャが出てきたりカガリのエロ妄想で敵の読心術を欺くなどやることなすこと全てが上手くいって面白いのがズルすぎる。

 今作のMVPは誰だと聞かれたら迷わずアスランを推す。それくらいの活躍ぶりだった。

 

 

 『SEED FREEDOM』、よかったし面白かった。

 予告編まではキラが死にそうな雰囲気出てたのでバッドエンドになる結末も覚悟していたがメインキャラは大した死人もなくお祭り映画で終わったのでとても満足している。

 興収的にもガンダムシリーズトップに上り詰めたので今後の展開も期待したい。

 まずは福田監督の話にも出ていた映画の前日譚となるOVAが来るかな。

 2〜3年後には続編映画『SEED JUSTICE』をやってほしいものだ。

 『SEED』今までもこれからも大好きだ。